唯一の樹の下で

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唯一の樹の下で > TEXT > 多岐、精神、許容

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彼は半ば早口で、手に汗握り続ける。

「それは教室みたいな物なんですよ。
いや、人は居ないんですけどね。
そうですねぇ、僕の席、
と言っても座る必要などない物なのですが、
それは、正面の黒板まで7歩、後ろの黒板まで4歩、
ってとこでしょうか?
ま、歩いたわけじゃないんですがね。

で、窓を見ると、そう右手方向に窓があるんです。
で、そこから下を見ると、
色んな物が見えるんです。

つい先日は、なんて言うんでしょうか?
自分でも説明しにくいんですがね、
赤い、いや朱いと言うんでしょうか…
そんなビルが眼下にいっぱいビルが立ち並んでて、
自分がいるのは3階なんですけどね。

で、そこであくせく働いてる奴らが、
これまた傑作でしてね、
全員裸なんですよ。

余りのシュールさに笑ってしまったのを、
覚えていますよ。」

彼はまだ囁き続ける。

「これは私がまだ、
静かな海辺の町に住んでいた頃の話しなんですがね、
そこには朝があり、昼があり夜があったんです。
今はあなたと話してる所為で
今がいつなのか、何時間話したのか、それとも何分なのか…、
まぁよくわからんのですがね。」

ふっふっふと彼は笑う。

「私も暇じゃなくていいんですがね。
いつもあなただと飽きてしまうんですよ。
わかります?」

一体彼は誰に話しかけているのだろうか?
それは彼だけにしか見えないのかも知れない…。
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2001/02
【コメント】
何が?
この頃の事は正直記憶にありません。
鬱って怖いね!

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