特に何も書かないまま徒然と時間が過ぎております。
唐突に。
文章を長く書く方法。
①行動を決める
会社を出て、駅まで歩いた。
②途中を詳しく書いてみる。
会社を出て、自販機の前を通りながら大通りまで歩く。
左に曲がると陸橋。
陸橋を越え、立ち飲み屋の前を通過しつつ、直進する。
細かい路地をシカトしながらまっすぐ歩くと、
そのうち駅が見えてくる。
銀行の前の歩道橋を渡り、駅へ。
③心情を付け加えてみる。
会社を出る。寒い。
自販機の前を通り過ぎながら、何か買おうかと迷う。
暖かい物はまだまだ重要な季節だ。
左に曲がると陸橋。
オレンジ色の街灯がさびしさを余計際立たせている。
陸橋を越えると流行っているのかわからない立ち飲み屋がある。
鳩はよくたむろしているが、人は入っているのだろうか。
人気の絶えた細い路地を見ながら歩く。
なぜこの街はこんなにも人がいないのだろう。
明るいうちに見かける姿が本物なのか、
それとも暗くなってからが本物なのか。
そのうち、そこだけ異様ともいえる明るさを誇示する駅が見えてくる。
ここまでくれば人通りも多少多い。
銀行の前の交差点をわたり、駅へ。
④風景描写を追加し、地の文を入れる。
会社を出ると、3月になり逆に冷たくなった風が身を包んだ。
星は綺麗に瞬いているが、これから駅まで歩く側とすれば、
あまり喜ばしい話ではない。
自販機をみやると、暖かい飲み物はまだ並んでいる。
年を越えてからこっち、何度お世話になったかはわからないが、
まだまだ重要な時期ではあるのだろう。
買う事無く歩道を左に折れると、そこだけ切り立ったような歩道橋が
姿を現す。
片側三車線の大通りを越えて、向こう側に足を伸ばしている。
オレンジ色の街灯が辺りを寂しさで染め、
まるで何かのドラマのような雰囲気を漂わせている。
歩道橋を歩きながら、足元に車を見下ろす。
いったい彼らは何処へ帰るのだろう?
もちろん何処かに愛すべき人、大切な人を待たせているのだろう。
或いは自分だけの場所。大切な場所。
けど自分には彼らが何処に帰るのかはわからないのだ。
不自由だな、いつも。
特に理由はなく、そう思ったりする。
歩道橋を越え、いつも鳩がたむろしている立ち飲みのBarの前を通る。
雰囲気は悪くないのだが、如何せん立地条件が悪い。
どうやら1日の客は、人間よりも鳩のほうが多そうだった。
それで店主が満足ならばいいのだろう。
何処の町にもそういった何故営業できているのかわからない店がある。
人通りをなくした細い路地を見やりながら、
何度も冷たい風に包まれる。
やはりさっきの自販機で暖かさを求めるべきだったか、と
今更ながら悔やむ。
どうせ自販機などそこら中にあるのだから、とも思うが
なぜか外してしまったタイミングは、そう簡単に戻せない部分もある。
既に失ってしまった体温や、歩みを止める手間。
くだらない。
実にくだらない考えだ。
歩く先に人影は見えない。
いったいどこから人が集まり、
どこへ消えていくのだろう?
明るいうちは嫌になるほど人が溢れ、
暗くなると皆どこかへ消えていく。
さっき見下ろした車にみんな乗っているのだろうか?
それとも何処か知らない場所に大きな口があって、
一人一人、食べられて行くのだろうか。
僕はこの町にいつも同じ人が来ているのか、
それとも毎日違う人が来ているのか知らない。
多分同じなんだろうな。
じゃぁきっと、大きな口は結構優しい。
その内、そこの一角だけが異様に明るい駅が見えてくる。
誰かにその場を誇示するように、
死んだ街に活力を与えようとしている。
振り返ってみると、あまり成功しているとは思えないが。
見慣れた銀行も今はシャッターをしめ、
そっと佇むように街を見下ろしている。
横断歩道を渡ると、駅の活力の中に自分の影が落ちる。
建物に包まれ、少しだけ体温が戻った体に、
何処からか食欲を刺激する匂いが寄り添う。
その内何処からか電車が現れ、僕の体を運ぶのだろう。
きっと毎日。
きっと、ずっと。
⑤逆に短くする。
寒い。死ね。